柔軟な系統接続でデータセンター接続の加速が可能
カミュ・エナジー(Camus Energy)とエンコード社(encoord)、プリンストン大学(Princeton University)のゼロ・ラボ(ZERO Lab)は12月、電力需要時に系統からの受電量を調節できる柔軟な系統接続と「持ち込み容量(Bring-Your-Own-Capacity: BYOC)」を活用することで、大規模データセンターの早期接続と他の需要家へのコスト負担を解消できるという分析結果を発表した。エンコード社の「SAInt」、ゼロ・ラボの「GenX」、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)の「REopt」によりPJM域内の実系統データを用いて分析した結果、従来の完全ファーム接続(出力制御を受けない接続方式)ではデータセンター需要1ギガワット(GW)ごとに7億6,400万ドルの供給コスト増と大規模な発電新設が必要となるものの、送電混雑時のみ受電量を抑え自前の電源や蓄電池で補うことで、他需要家への負担なく必要な新設容量とコストを大幅に削減できることが判明した。ただし、対象地域が限定的で他の地域や複数サイトへの展開は今後の検証課題という。 CAMUS “Flexible Data Centers: A Faster, More Affordable Path to Power” (12/04/25) https://www.camus.energy/flexible-data-center-report 参照記事:Utility Dive “Flexible connections and BYOC could reduce data center burden: report” (12/04/25) https://www.utilitydive.com/news/flexible-grid-connections-byoc-data-centers-utilities/807047/